物理数学

ベクトル解析

ガウスの発散定理とは?|面積分と体積分の関係の導出と証明

電磁気学で重要な役割を果たすガウスの法則を理解する準備として、ガウスの発散定理の証明を行っていきます。 ガウスの発散定理とは、ベクトル場に置かれた閉曲面に対する面積分と体積分の関係について述べた定理です。具体的には、次のように述べられます。...
確率・統計学

正規分布とは?|釣り鐘型の連続確率分布とは?

今回は、確率分布で最も基本的な分布である正規分布について説明します。 正規分布とは? 次の確率密度関数で表される確率分布を正規分布と呼ぶ \begin{split}f(x)=\ff{1}{\sqrt{2\pi}\sigma}e^{-\ff{...
確率・統計学

平均・分散・標準偏差とは?|統計学の基本用語の定義について

統計学の基本的な事項である、平均・分散・標準偏差についてその定義と性質を再確認していきます。 まず、平均は次のように定義される統計量のことです。定義から分かるように、母平均と標本平均の二種類が存在していることに注意して下さい。 平均とは? ...
確率・統計学

確率・期待値とは?|確率・期待値の定義とその計算方法

統計力学の準備として、確率と期待値について確認していきます。 まず、偶然に支配され起こる現象が、どの程度の頻度で起きるのかを表した指標のことを確率と呼びます。数学的には、確率は次のように表されます。 確率とは? ある試行での全事象が $N$...
特殊関数

ヤコビの楕円関数の複素数への拡張|複素変数の楕円関数とは?

ここまでヤコビの楕円関数の定義や微分を調べ、そして、この性質より楕円関数の加法定理を導出を行いました。今回はさらに一歩進んで楕円関数を複素数の範囲まで拡張することについて考えます。 さて、楕円関数の変数を複素数としたとき、その結果は次のよう...
特殊関数

ヤコビの楕円関数の加法定理|加法定理の導出と証明

ヤコビの楕円関数は母数 $k$ の値によってそのグラフが変化しますが、$k\to 0$ の極限で三角関数となるように、周期関数の性質を持ちます。 したがって、三角関数と同様、楕円関数も加法定理のような性質を持つと予想されます。 実際、この予...
特殊関数

ヤコビの楕円関数の定義と微分公式の導出|楕円関数とは?

楕円関数は数学のみならず、物理学にも応用される重要な特殊関数です。今回は、楕円関数の中で最も代表的なヤコビの楕円関数について定義とその性質について解説します。 まず、ヤコビの楕円関数は次のように定義される関数のことです。 ヤコビの楕円関数の...
特殊関数

第一種楕円積分とは?|定義と第一種完全楕円積分のべき級数展開表示

今回は楕円の周長に関わる楕円積分と呼ばれる積分について考えていきます。 楕円積分には、第一種楕円積分、第二種楕円積分、第三種楕円積分がありますが、ここでは第一種楕円積分と第二種楕円積分について解説していきます。 物理学的には、次のように定義...
物理数学

ラグランジュの未定乗数法とは?|理論と具体例

ラグランジュの未定乗数法と呼ばれる手法は、ある制約条件の下で対象の関数の極値を求める手法のことです。 物理学の世界では、エネルギーなどの物理量は関数として表現されます。そして、その関数の極値は基本的に最大値または最小値となります。 解析力学...
物理数学

フレネル積分の留数定理による導出|留数定理の広義積分への応用②

フレネル積分は次のように定義される広義積分のことで、光学の世界で重要な役割を果たします。 フレネル積分とは? 次の広義積分をフレネル積分と呼ぶ \begin{split}\int_{-\infty}^{\infty}\cos{x^2}\di...