流体力学とは、静止状態や運動状態での流体の性質、また流体中での物体の運動を研究する、力学の一分です。
材料力学とは異なり、流体力学で分析の対象となるのは、水や空気のような液体や気体です。
流体力学は、航空宇宙産業を始め、あらゆる分野で関わりを持ち、それらの理論的基礎となる学問です。
流体の性質と流れの可視化
流体とは?
流体力学を学ぶ前に『流体』について整理しておきます。詳しくはこちらを参照して下さい。
粘性流体・非粘性流体とは?
流体は粘性流体と非粘性流体に分類されます。詳しくはこちらを参照してください。
圧縮性流体・非圧縮性流体とは?
粘性の他に圧縮性という性質も流体は持ちます。圧縮性流体と非圧縮性流体の詳しい解説はこちらを参照してください。
流線・流跡線・流脈線とは?
流体力学の本格的な解析を行う準備として、流れの表し方を考える必要があります。流れの表し方には流線・流跡線・流脈線の $3$ 種類あります。詳しくはこちらを参照してください。
層流・乱流とは?
流れの様子は流速の増加と共に変化していきます。最初は整った流れですが、徐々に乱れた流れに変化していきます。流体力学では、これらの流れを層流と乱流と呼びます。詳しくはこちらを参照してください。
静止流体の性質
浮力とは?
本格的に流体の運動について考える前に、静止流体の性質についても考えます。まずは浮力について考えます。詳しくはこちらを参照してください。
・サイフォンの原理とは?
・浮力の性質
流線の方程式とベルヌーイの定理
流線の方程式とは?
流線は流体の運動を考えるとき、重要な要素となります。したがって、流線が従う流線の方程式を導くことは今後の議論に役立ちます。詳細は以下を参照してください。
連続の式とは?
流体力学においても当然、質量保存則は成立します。流体力学では質量保存則を連続の式として表せます。ただし、定常流に対してのみ適用できることに注意してください。一般の場合は、連続方程式として記述されます。
ベルヌーイの定理とは?
ベルヌーイの定理の応用
定常流の典型的な例題と性質
定常流の典型的な問題の解法とその理論について解説します。
- ダルシー・ワイズバッハの式と菅摩擦係数の導出
・コアンダ効果とは?(流線曲率の定理)
粘性流体の性質
境界層の性質
流体の基礎方程式の導出と応用
連続方程式の導出
連続の式は定常流にのみ適用できますが、非定常流に対しては適用できません。連続の式を拡張して、非定常流にも成立できるようにした方程式を連続方程式と呼びます。
オイラーの運動方程式の導出
最も基本的な、理想流体の運動を記述するオイラーの運動方程式の導出に取り掛かります。
ナビエ・ストークス方程式の導出
オイラーの運動方程式を圧縮性粘性流体にも適用できるよう拡張した運動方程式がナビエ・ストークス方程式です。
ナビエストークス方程式の厳密解
ナビエ・ストークス方程式は基本的には解けませんが、簡単な場合に限って厳密解を得ることができます。ここでは、ナビエ・ストークス方程式の厳密解について解説します。
渦度と渦無し流れの性質
渦度とは?
ポテンシャル流れ・等エントロピー流れとは?
3つの渦定理
複素流体理論
複素関数論を流体力学に応用してポテンシャル流れの解析を行う理論体系を複素流体理論と呼びます。
複素速度と複素速度ポテンシャル
複素流体理論の始めの一歩として複素速度と基本的な流れの複素速度ポテンシャルについて解説します。