熱力学の目次|平衡系のマクロな性質とは? X Facebook0 はてブ0 Pocket0 LINE コピー2023.12.302024.01.04スポンサーリンク クリックしてジャンプ熱力学の基本法則熱力学第一法則とその応用熱力学第二法則とエントロピー自由エネルギーとは?熱力学関数とは?熱力学の現実世界への応用種々の熱サイクルとその熱効率熱力学の基本法則・熱力学第零法則とは?熱力学第0法則とは?|温度と熱平衡の定義とは?エネルギーの振る舞いについて研究する熱力学は、工学を学ぶ上での必須学問となります。 手始めに、熱力学の基本概念について理解することから始めます。 今回は特に、熱力学に関わる法則の全ての基礎となる温度についての説明を行います。また、温度を定め...・熱力学第一法則とは?熱力学第一法則とは?|熱・仕事・内部エネルギーとは?熱力学第一法則とは、熱力学でのエネルギー保存則に相当するものであり、次のように表されます。 熱力学第ー法則 系の保有するエネルギーの総和は、系と周囲との間にエネルギーの交換が無い限り不変である 周囲との間にエネルギーの交換がある場合、授受し...・熱力学第二法則とは?熱力学第二法則とは?|第二種永久機関はなぜ作れない?熱力学第二法則は、第二種永久機関が原理的に作れないことを教えてくれる法則です。熱力学第二法則は次のように述べられます。 熱力学第二法則 以下の主張は全て等価であり、これらは熱力学第二法則の異なる表現である。 トムソンの原理一様な温度の一つの...・熱力学第三法則とは?熱力学第三法則とは?|絶対零度とエントロピーの関係エントロピーは熱力学第二法則より導かれました。例えば、$O$ から $A$ への状態変化の過程において、そのエントロピー変化は次のように計算できます。 \begin{split}\D S=S(A)-S(O)=\int_O^A\ff{\dif...スポンサーリンク 熱力学第一法則とその応用・熱力学第一法則とは?熱力学第一法則とは?|熱・仕事・内部エネルギーとは?熱力学第一法則とは、熱力学でのエネルギー保存則に相当するものであり、次のように表されます。 熱力学第ー法則 系の保有するエネルギーの総和は、系と周囲との間にエネルギーの交換が無い限り不変である 周囲との間にエネルギーの交換がある場合、授受し...・熱機関と仕事熱機関と仕事|閉じた系と開いた系の仕事の計算自動車のレシプロエンジンや旅客機のターボジェットエンジンは、熱機関の一種であり、得た熱を仕事に変換することができます。 今回は熱機関の定義と、閉じた系と開いた系それぞれでの正味仕事の計算方法について解説します。 閉じた系の正味仕事 閉じた系...・定積比熱と定圧比熱定積比熱・定圧比熱とは?|熱力学第一法則の応用今回は熱力学で重要な定積比熱と定圧比熱の定義と、その定式化について解説します。 さて、定積比熱と定圧比熱の定義とその式は次のように表されます。 定積比熱 定積比熱:体積一定の状態で、単位質量の気体の温度を単位温度だけ上昇させるのに必要な熱量...・マイヤーの関係式マイヤーの関係式とは?|定積比熱と定圧比熱の関係式の導出気体の温度上昇と系に流入した熱量の間には一定の関係があり、それらには定積比熱と定圧比熱の二種類があることを学びました。 今回は、定積比熱と定圧比熱の具体的な関係を導くことを考えます。結論から示すと、気体定数を用いて、これらは以下のように表せ...・ポリトロープ指数とは?ポリトロープ指数とは?|準静的過程における仕事の導出今回は、熱力学にて代表的な過程である、等温・等積・等圧・断熱過程における仕事の大きさと、その導出過程について解説します。 これらの過程に対して得られた結果は、後に続くカルノーサイクルの効率を導出する際に役立ちます。 加えて、より一般の過程で...・カルノーサイクルとは?カルノーサイクルとは?|最大効率の熱機関とその熱効率の導出熱機関には、様々なサイクルが存在しており、発見者の名前が冠されています。このように数あるサイクルの中でも、最も有名なサイクルの一つがカルノーサイクルです。 カルノーサイクル $ つの等温過程と $ つの断熱過程を組み合わせたサイクル...スポンサーリンク 熱力学第二法則とエントロピー・熱力学第二法則とは?熱力学第二法則とは?|第二種永久機関はなぜ作れない?熱力学第二法則は、第二種永久機関が原理的に作れないことを教えてくれる法則です。熱力学第二法則は次のように述べられます。 熱力学第二法則 以下の主張は全て等価であり、これらは熱力学第二法則の異なる表現である。 トムソンの原理一様な温度の一つの...・エントロピーとは?エントロピーとは?|エントロピーの定義とクラジウスの不等式の導出エントロピーはエネルギーと同様の状態量であり、熱力学において重要な役割を果たす物理量です。 さて、エントロピーは熱力学第二法則より導くことができて、次のように定義される物理量です。 エントロピーの定義 状態 $A$ から $B$ までの微小...・エントロピー増大則とは?エントロピー増大則とは?|孤立系の自発的変化の方向とその法則エントロピー増大則は孤立系にて不可逆変化が起きたとき、エントロピーが必ず増大することを示したものです。 エントロピー増大則は、『孤立系が熱力学的平衡に向かう方向は、エントロピーが増大する方向である』とも言い換えられます。 エントロピー増大則...・熱力学第三法則とは?熱力学第三法則とは?|絶対零度とエントロピーの関係エントロピーは熱力学第二法則より導かれました。例えば、$O$ から $A$ への状態変化の過程において、そのエントロピー変化は次のように計算できます。 \begin{split}\D S=S(A)-S(O)=\int_O^A\ff{\dif...スポンサーリンク 自由エネルギーとは?・ヘルムホルツの自由エネルギーとは?ヘルムホルツの自由エネルギーとは?|等温等圧過程で得られる仕事の最大値等温過程で得られる仕事の最大値を教えてくれるのが、ヘルムホルツの自由エネルギーです。ヘルムホルツの自由エネルギーから、実用上重要な系から取り出せる仕事の大きさが推定できます。・ギブスの自由エネルギーとは?ギブスの自由エネルギーとは?|等温等圧過程で得られる仕事の最大値ヘルムホルツの自由エネルギーと似た物理量として、ギブスの自由エネルギーというものがあります。 ギブスの自由エネルギー $H$ を系の持つエンタルピー、$T$ を絶対温度、$S$ をエントロピーとして、ギブスの自由エネルギー $G$ を次のよ...・エクセルギーとは?エクセルギーとは?|エネルギーの『質』と『価値』の定量化熱力学第一法則より内部エネルギー・エンタルピーという概念が、熱力学第二法則より、エントロピーやヘルムホルツの自由エネルギー、ギブスの自由エネルギーという概念が導かれました。 今までに導いたこれらのことは我々に、”系から仕事として取り出せるエ...・蒸気圧・三重点・相転移とは?蒸気圧・三重点・相転移とは?|相平衡とギブスの自由エネルギーの関係水は温度に応じて氷や水蒸気に姿を変えます。 このように、温度や圧力に応じて物質の状態が変化する現象のことを相転移と呼びます。 身近な相転移の例として、水が氷に変化する事例や水の沸騰が挙げられます。 相転移とは? 相転移:温度と圧力の変化によ...スポンサーリンク 熱力学関数とは?・示量変数・示強変数とは?示量変数・示強変数とは?|状態量の分類法とその意義熱力学では様々な物理量が存在し、それらから誘導される物理量が大量に登場するため、だんだんと訳が分からなくなっていきます。 このとき、その物理量が系の大きさにより変化するのかしないのか、という分類をしておくと思考の整理になります。 この分類を...・マクスウェルの関係式とは?マクスウェルの関係式とは?|四つの状態量を結ぶ熱力学の基本式内部エネルギーやエンタルピー、エントロピーは重要な物理量でありながら、測定が困難であるという欠点があります。 もし、これらが測定が容易な圧力や温度、体積などといった物理量に置き換えることができたなら、非常に便利であると言えます。 この目標の...・ファン・デル・ワールスの状態方程式とは?ファン・デル・ワールスの状態方程式とは?|【マクスウェルの規則】実在気体ではある温度(=臨界温度)以下のとき、圧力を加えることで液化できることが知られています。しかしながら、理想気体の状態方程式からは、このような振る舞いを再現することができません。 液化減少を再現できない理由は、理想気体の状態方程式は、...・クラペイロン・クラウジウスの式とは?クラペイロン・クラウジウスの式とは?|相転移と潜熱の関係式水が沸騰する際や、氷が融ける際に温度は変化せず一定となります。 このような相転移の際に物質の温度が変化しないのは、与えられた熱が異なる相に移り変わるための内部エネルギーとして消費され、温度上昇に寄与しないためです。 与えられた熱が温度上昇と...スポンサーリンク 熱力学の現実世界への応用・ジュール・トムソン効果とは?ジュール・トムソン効果とは?|冷凍機の物理学冷蔵庫やエアコンは低温側から熱を取り去って、高温側に熱を捨てるという離れ業を行っています。 当然、熱の性質に逆行することを実現するには工夫が必要です。これらの装置では、図のような冷媒と呼ばれるガスを循環させることで、外気との熱の交換を行いま...・冷凍機の仕組みとは?冷凍機の動作原理と熱力学|冷凍機の仕組みとジュール・トムソン効果普段気にしたことが無いかもしれませんが、よくよく考えると、冷蔵庫やエアコンは不思議な家電です。 冷蔵庫やエアコンはスイッチを入れると、独りでに冷えた空気を吹き出し、みるみる空間が冷えていきます。どのようにして、冷えた空気を作り出しているので...・成績係数とは?成績係数とは?|冷凍サイクルのエネルギー効率冷蔵庫やエアコンなどの冷凍機の動作原理について今まで見てきました。 今回は、冷凍機の動作を抽象化してそのエッセンスだけを抜き出した、冷凍サイクルについて考えます。 冷凍サイクルとは? 低温熱源から高温熱源へ熱を移動させるサイクルを冷凍サイク...種々の熱サイクルとその熱効率・ランキンサイクルとは?ランキンサイクルとは?|蒸気サイクルとその熱効率の導出22$ 年時点での日本の電源構成は、水力発電等の再生可能エネルギーは \,\%$ 程度であり、それ以外の \,\%$ 程度が火力発電や原子力発電で占められています。 これらの発電所は水を高温高圧の水蒸気とする方式が違なるだ...・オットーサイクルとは?オットーサイクルとは?|ガソリンエンジンの理論サイクルとその熱効率ガソリンエンジンは燃料のガソリンと空気の混合気を圧縮し、点火・燃焼・膨張させるという行程を繰り返すことで、動力を取り出す内燃機関の一種です。 各社から様々な自動車が販売されており、そこに搭載されているガソリンエンジンも多くの種類があります。...・ディーゼルサイクルとは?ディーゼルサイクルとは?|ディーゼルエンジンの理論サイクルとその熱効率ディーゼルエンジンは燃料のガソリンと空気の混合気を圧縮し、点火・燃焼・膨張させるという行程を繰り返すことで、動力を取り出す内燃機関の一種です。 ディーゼルエンジンと似た内燃機関にガソリンエンジンがありますが、燃料の燃焼方式が異なります。 ガ...・ブレトンサイクルとは?ブレトンサイクルとは?|ガスタービンの理論サイクルとその熱効率航空機等に使われているガスタービンは、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンと同じような内燃機関の一種です。 ガスタービンの動作自体は吸気・圧縮・燃焼・排気というサイクルであり、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンと共通しています。が、これら...・スターリングエンジンとは?スターリングエンジンとは?|最高効率の外燃機関ガソリンエンジンやディーゼルエンジンのような内燃機関は、シリンダ内で燃料を間欠的に燃焼することで仕事を取り出します。 これらのエンジンは高速運転が可能で大出力が得られる長所を持つ一方、そのエンジンを動作させるためには、燃焼性・流動性・着火性...