統計力学

ギブスの定理とは?|微視的状態数とエネルギーの分配確率の理論

以前、結合系の熱平衡について考察し、統計力学の立場からも熱平衡状態にて温度が一致することを示しました。 今回は結合系の考え方を拡張し、熱浴に置かれた系が熱平衡に到達した状態でのエネルギーの分配確率を計算することにします。 この分配確率はギブ...
統計力学

結合系の熱平衡|統計力学による結合系の解析

二つ以上の容器を接触させた系のことを結合系と呼びます。 接触させた直後には温度差があっても、接触面でエネルギーの交換が行われるため、徐々に二つの容器の温度差は無くなっていきます。つまり、十分時間が経過した後は二つの容器は最終的に等しい温度と...
統計力学

統計力学的温度とは?|統計力学による温度の再定義

熱力学にて熱力学第零法則に基づいて温度という物理量を導入しました。とはいえ、熱力学第零法則より定義された温度はマクロな状態に依存していて、分子の運動状態との関係については不透明なままです。 そこで、分子のミクロな状態と温度というマクロな物理...
統計力学

熱力学的重率とは?|巨視的状態と微視的状態数の架け橋

今回は熱力学的重率と呼ばれる、微視的状態の数に関わる重要な数値の導出方法について解説します。 さて、熱力学的重率は次のように定義される量のことです。 熱力学的重率とは? ある巨視的状態(=圧力や温度など)に含まれる微視的状態数のことを熱力学...
確率・統計学

正規分布とは?|釣り鐘型の連続確率分布とは?

今回は、確率分布で最も基本的な分布である正規分布について説明します。 正規分布とは? 次の確率密度関数で表される確率分布を正規分布と呼ぶ \begin{split}f(x)=\ff{1}{\sqrt{2\pi}\sigma}e^{-\ff{...
確率・統計学

平均・分散・標準偏差とは?|統計学の基本用語の定義について

統計学の基本的な事項である、平均・分散・標準偏差についてその定義と性質を再確認していきます。 まず、平均は次のように定義される統計量のことです。定義から分かるように、母平均と標本平均の二種類が存在していることに注意して下さい。 平均とは? ...
確率・統計学

確率・期待値とは?|確率・期待値の定義とその計算方法

統計力学の準備として、確率と期待値について確認していきます。 まず、偶然に支配され起こる現象が、どの程度の頻度で起きるのかを表した指標のことを確率と呼びます。数学的には、確率は次のように表されます。 確率とは? ある試行での全事象が $N$...
統計力学

エルゴート仮説とは?|時間平均と位相平均の対応関係

等重率の原理を力学的にさらに一歩踏み込んだ表現に直したエルゴート仮説について説明します。 エルゴート仮説 ある物理量の時間平均(=実際の観測値)は位相平均(=期待値)と等しい。 エルゴート仮説を簡単に説明すると、ある系における絶対温度やエン...
統計力学

等確率の原理とは?|微視的状態とその出現確率の原理

統計力学は物質を構成する分子のミクロな運動から、温度や圧力などのマクロな性質を導くことを目標とする学問です。 とは言え、無数に存在する分子一個一個の運動を追跡するなど不可能なため、ある程度統計的に系の状態を把握することとなります。 統計力学...
統計力学

超球の体積の導出|N次元球の体積と統計力学

統計力学の数学的な準備として前回はゼータ関数とガンマ関数の関係について解説しました。今回も統計力学の準備として、$n$ 次元空間に存在する超球の体積を導出することを目指します。 結論を示すと、超球の体積はガンマ関数を用いて次のように表すこと...